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2011年5月

宮沢賢治『馬』

note朗読は引っ越しました「橋本美佳の朗読の部屋」

宮沢賢治『馬』

いちにちいっぱいよもぎのなかにはたらいて
馬鈴薯のようにくさりかけた馬は
あかるくそそぐ夕陽の汁を
食塩の結晶したばさばさの頭に感じながら
はたけのへりの熊笹を
ぼりぼりぼりぼり食っていた
それから青い晩が来て
ようやく厩に帰った馬は
高圧線にかかったように
にわかにばたばたいいだした
馬は次の日冷たくなった
みんなは松の林の裏へ
巨きな穴をこしらえて
馬の四つの脚をまげ
そこへそろそろおろしてやった
がっくり垂れた頭の上へ
ぼろぼろ土を落としてやって
もんなもぼろぼろ泣いていた

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note6月18日(土)
「第9回 朗読の日」 銀座博品館劇場
Bグループ(16:00~19:00)出演
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公演のお問い合わせチケットお申込みはお気軽に・・こちらまで。。

note「朗読カフェの時間です!」
「京都三条ラジオカフェ」(FM79.7MHz)
http://radiocafe.jp/←こちらでラジオを聴く事ができます!
毎週金曜日 pm12:07~pm12:10

『6月の放送予定』
6月は宮沢賢治特集です!

6月 3日 「眼にて云ふ」       橋本美佳
6月10日 「白菜畑」       中村幸恵
6月17日 「林と思想」「休息」 西村在子
6月24日 「ポランの広場」「ポラーノの広場」 菊地朋美

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宮沢賢治『眼にて云ふ』

note朗読は引っ越しました「橋本美佳の朗読の部屋」

『眼にて云ふ』   宮沢賢治

だめでせう
とまりませんな
がぶがぶ湧いてゐるですからな
ゆふべからねむらず血も出つづけなもんですから
そこらは青くしんしんとして
どうも間もなく死にさうです
けれどもなんといゝ風でせう
もう清明が近いので
あんなに青ぞらからもりあがって湧くやうに
きれいな風が来るですな
もみぢの嫩芽と毛のやうな花に
秋草のやうな波をたて
焼痕のある藺草のむしろも青いです
あなたは医学会のお帰りか何かは知りませんが
黒いフロックコートを召して
こんなに本気にいろいろ手あてもしていたゞけば
これで死んでもまづは文句もありません
血がでてゐるにかゝはらず
こんなにのんきで苦しくないのは
魂魄なかばからだをはなれたのですかな
たゞどうも血のためにそれを云へないがひどいです
あなたの方からみたらずゐぶんさんたんたるけしきでせうが
わたくしから見えるのは
やっぱりきれいな青ぞらと
すきとほった風ばかりです。

note2011年6月18日(土)「第9回 朗読の日」 
銀座博品館劇場
Bグループ(16:00~19:00)出演
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石橋美紀『The END』

note朗読は引っ越しました「橋本美佳の朗読の部屋」

『The END』  石橋美紀

駅前ビルの六階の名画座の前で、ずっと立って待っていた。 
 一時間も経ってしまうと、もう来ないんだなあ、というのがじわりと身に染みて来る。それでも何かの間違いかもしれないと、家に電話してみた。 
 「明人さんはおいでですか?」
 「朝から出かけて、いませんよ」 
 仕方がないので映画館にはいって、二人組が一世一代の詐欺を試みたあげく、最後に撃たれる、という劇を途中から見た。面白かった。最後に主人公が起きあがって、にやりと笑うのだもの。 
 外に出るのが恐くて、もう一度最初から見た。涙が出てくる。あたしたちはどこが間違っていたんだろう。

つづきはこちら→「石橋美紀 百物語」

note2011年5月7日(土)「震災支援チャリティライブ」 
高円寺ペンギンハウス
新井満さんの「自由訳 イマジン」の朗読をさせて頂きます。
詳しくはこちら。。

note2011年6月18日(土)「第9回 朗読の日」 
銀座博品館劇場
Bグループ(16:00~19:00)出演
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各公演のお問い合わせはお気軽に・・こちらまで。。

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